木曜日, 3月 21, 2024

ダイヤ改正後の京葉線に乗ってみた

ダイヤ改正について評価するためには実際に乗ってみないとわからないので乗ってみた。朝上りについては通勤快速が廃止された時間帯の各駅停車に乗ってみないとわからないが、その時間帯にはまだ乗っていないので、朝上りの通勤快速が廃止された時間帯については今はまだ評価できない。それ以外の時間帯では既に各駅停車に統一されており、特急待避以外の待避がなく、ダイヤ改正による変更はほぼない。ただしダイヤ改正前後のスジを比べると、ダイヤ改正後の方が各駅停車の所要時間が少し延びたが、遅れているのを実態に即して変更したのであれば、実質的な所要時間に変化はないといえるだろう。

夜下りについては、従来は通勤快速・快速と京葉線各駅停車とがほぼ半々で、さらに特急と武蔵野線のスジもあったので、夕方ラッシュ時にもかかわらず各駅停車の本数は1時間に4本程度しかなかったうえ(市川塩浜までなら武蔵野線直通もあるので1時間に8本、ただし武蔵野線直通は混雑が激しい)、特に通勤快速の前後に各駅停車のダイヤホールがあり待ち時間が長いだけでなく、通勤快速通過駅利用の快速利用客まで各駅停車を利用せざるを得なかったので混雑していた。各駅停車の本数が少ないうえに、優等列車待避が多く、ひどいスジだと途中3回も待避する列車があった。そのため、朝ラッシュ時上りよりも待ち時間を含めた所要時間がかなり長かった。

そのような京葉線を避けるとなると、例えば西船橋までの激しい混雑と武蔵野線の本数の少なさを受け入れて東西線を利用するとか、東西線ほど混雑しないが座れない都営新宿線で本八幡に出て本八幡から座れない総武線各駅停車を利用するとか、グリーン料金を課金して(といっても実際にはほぼJREポイント利用だが)総武線快速グリーン車に乗ったうえで(ラッシュ時は相席)、西船橋から武蔵野線に乗るか総武線の駅からバスに乗るかして京葉線の駅に出る必要があった。

ダイヤ改正以降は特急以外すべて各駅停車になったことから、急ぐなら直近の列車に乗って楽に立っていくか、座りたければ次の列車の乗るかすればよくなったので、急ぐ場合であっても座る場合であっても待ち時間が大幅に短縮された。しかも優等列車待避が特急待避のみになったので、待避が1回あるかないかにまで減少し、待ち時間を含めた所要時間が大幅に短縮した。京葉線くらい本数の少ない路線では、各駅停車のみで運転間隔を短くする方が、目的地までのトータルの所要時間では有利なケースがそこそこ多いのではないか。朝の上りと同様になった結果、やっとまともな通勤路線に近づいた。沿線住民にとってはメリットしかない。尚、蘇我以遠の住民の中にも京葉線の利用客はもちろんいるだろうが、彼らは沿線住民ではない。

蘇我以遠に行く乗客で東京駅発列車の座席が埋まってしまうかと危惧したが、夕方ラッシュ時には特急があることもあり、次発列車には空席があった。また、蘇我以遠に行く列車の座席が早く埋まってしまって座れないのではないかと危惧したが、蘇我行と蘇我以遠に行く列車とで混雑率の差は見受けられなかった。東京駅から急ぐ人は特急に乗るようになったのではないか。特急に乗らないにしても、各駅停車で蘇我まで50分くらい座れれば、蘇我から先で千葉始発列車に乗り換えてもどうせ大半の乗客にとってはせいぜい数駅でしかない。それならば次の列車まで待つまでもなく早く帰宅できる方がよいという判断もあるかもしれない。あるいは、通勤快速が無くなって困る人は主に新木場駅利用だから、東京駅出発時点ではさほど混雑しないのかもしれない。

東京駅発19時9分の列車は海浜幕張行になっていた。この時間帯の各駅停車は概ね10分間隔で、この列車は純増なのだが、海浜幕張止まりなので東京駅出発時点でも比較的空いていて、新浦安からはガラガラだった。海浜幕張で折り返して新習志野行となって入庫するのだが、一応通勤時間帯だし、後続の蘇我行は混雑しているのだから、せめて蘇我で折り返すことはできなかったのか。

今回のダイヤ改正では蘇我以遠への速達列車としての特急がまだ残っているので、特急の乗車率が高ければ存続するだろうが、もし特急の乗車率も芳しくなければ、特急すら無くなりかねないので、蘇我以遠への速達列車を望む人は積極的に特急に課金して特急を残すべきだろう。特急退避があればその分各駅停車の所要時間が延びるが、さすがに特急すら無くなると蘇我以遠に行く人が困るだろうから、たとえ沿線住民にとって何のメリットも無い列車だとしても、特急を無くせと主張する気はない。せっかく残ったスジなのでせめて有効に活用してほしい。また、特急が新木場に停車しないと、新木場を利用していた通勤快速利用客が特急に乗りたくても乗れないので、特急の新木場停車を可及的速やかに実施すべきである。

過去に房総特急が新木場に停車したことがあったが、利用率が芳しくなかったのか、じきに無くなってしまった。当時は新木場からでは自由席に座れなかったし、指定席では割高なので、新木場からの乗客には魅力がなかったのかもしれない。しかし今では房総特急は全車指定席で予約さえすれば新木場からでも着席できるし、JREポイントを使えば指定席であっても比較的割安に利用できる(普通列車グリーン車よりも割安なのに着席が保証されているので、自由席の普通列車グリーン車よりもかなり有利である)。今なら新木場に停車しても利用客がいるのではないだろうか。どうして今回のダイヤ改正に合わせて新木場に停車させなかったのか理解に苦しむ。

夕方下りの時刻表を見てみると、内房線直通外房線直通が概ね1時間間隔で両方合わせて30分間隔。特急のスジの近くに設定されているが、露骨に特急に誘導しているわけではなくて、わかしおの近くには内房線直通列車が、さざなみの近くには外房線直通列車が設定されており、内房線外房線ともに特急と各駅停車とを合わせて概ね30分間隔になっている。各駅停車化したとはいえ、一応内房線外房線直通客に配慮しているように見える。ただし、特急の直前に東京駅を出発するので葛西臨海公園で特急を待避する。快速の各駅停車化で停車駅が増えて所要時間が増えたので、せめて特急待避がないようなスジにできなかったものか。それとも、内房線外房線直通列車に乗客が集中しないよう、敢えて特急を待避して他の各駅停車よりも所要時間を増大させているのだろうか。あるいは、蘇我まで特急に乗ってほしいのだろうか。外房線直通快速も内房線直通快速はもともと海浜幕張から君津まで各駅停車だったので、実際には停車駅が7駅増えただけ。葛西臨海公園で特急待避がなければそこまで大きな変化ではない。

鉄道は目的地までの移動の手段なので、列車単独の所要時間について語っても意味がなく、大切なのはあくまでも出発地から目的地までの所要時間。列車本数が少ない場合には、有効列車本数を増やして平均待ち時間を減らす方が所要時間短縮に寄与する。どの列車も所要時間が同じなら直近の列車に乗ればよいので平均待ち時間が減少する。夕方ラッシュ時の京葉線快速は概ね1時間に4本程度なので平均待ち時間7.5分。すべて各駅停車になると1時間に8本になり、平均待ち地時間3.25分。各駅停車化して所要時間が7分延びても、3分までは平均待ち時間短縮で取り戻せるので、実質4分増。その4分が死活問題になるくらいだったら特急に乗るだろう。

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