水曜日, 4月 03, 2013

ジェットスターが成田から地方への路線を拡大

2013年3月31日からジェットスターが成田大分線を就航させた。2013年5月31日には成田鹿児島線、そして2013年6月11日には成田松山線が就航し、成田から国内線で行ける都市が増える。大分も松山も遠そうに見えるが実は東京からの距離は福岡よりも近い。大分路線は、飛行機に乗っている時間よりも空港から大分市内までのバスに乗っている時間の方が長いくらいである。鹿児島も東京からの直線距離は福岡までの距離と同じである。

もともと、LCCのような運賃の安い乗り物は、地方在住者にこそメリットがある。都市部と地方では所得水準に差があり、高速バスでも都市部から地方への利用者よりも地方から都市部への利用者の方が多い。また、都市部から地方への路線が1つ増えても、都市部の利用者にとっては一地方に過ぎないのに対し、地方都市から見れば東京路線を格安で利用できるということであり、インパクトが違う。

では地方路線がLCCに席巻されるのかというと、あながちそうでもないと思う。LCCは採算にシビアなので一定以上の利益を確保できないとすぐに退出してしまうというのはスカイマークの実績の示す通りである。搭乗率が低くでも路線を維持できるのは内部補助できるだけの余裕のある大手に限られる。しかし大手は運賃が高いので、たとえ路線があっても利用できるだけの余裕のある人は限られるし、利用機会も限られるだろう。

運賃を下げれば搭乗率を上げることができ、座席ごとの運賃をきめ細かくコントロールすればそれは可能なのだが、需要の絶対数が少なければ、たとえ機体から最大限の収益を得たとしても費用(機体を他の路線に振り向けた場合の機会費用を含む)を回収できなければ路線の採算を維持できない。

そのため、LCCが就航したらその路線があるうちに利用しておいた方がよいだろう。特に就航当初は利用促進のため安いキャンペーン運賃が設定されることが多い。

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